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【概要】
小児矯正を取り扱う歯科医院が急増しています。治療を始めるタイミングや場所をどう選ぶべきか、親として気をつけたい視点をやさしく解説します。
「小児矯正は早く始めた方がいい」と耳にする機会が増えていませんか?
最近では、これまで矯正をしていなかった歯科医院でも、「お子さまの矯正を始めました」と掲げるところが増えてきています。
お子さまの歯並びに不安を感じる親御さんにとって、相談できる医院が増えるのは安心材料のように見えるかもしれません。
でも、本当に大切なのは「どこで」「誰に」診てもらうかという点です。
小児矯正は、ただ歯を並べるだけではありません
矯正治療の中でも、特に子どもの治療は成長と発育の流れをふまえて進めていく必要があります。
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成長に任せるだけで良くなる場合
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習癖を直すだけで改善するケース
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永久歯がそろってからの方が適している子
など、状況はさまざまです。
適切な治療のタイミングを見極めるには、単なる装置の知識や技術だけでなく、長期的な観察と判断力が求められます。
矯正専門医院と一般歯科医院のちがいとは?
矯正専門医院では、小児から成人までさまざまなケースに日々対応しており、
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成長予測を加味した診断力
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難症例への対応経験
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外科との連携が必要な判断
などが体系的に備わっています。
もちろん、一般歯科医院でも小児矯正を真剣に取り組んでいるところもあり、一概に良し悪しを分けることはできません。
しかし、治療の入口である「見極め」の質が、将来の結果を大きく左右するのもまた事実です。
安心して相談できる医院を見つけるために
以下のような点に注目してみてください:
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これまでの症例実績や経験が豊富か
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初診時に成長予測をふまえた検査をしてくれるか
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矯正専門のドクターが在籍または監修しているか
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「すぐ始めましょう」と急がせるのではなく、時間をかけて説明してくれるか
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今後の永久歯の成長やかみ合わせを含めたプランが立てられているか
増え続ける小児矯正、その背景にあるもの
ここ数年、歯科業界では経営的な観点から小児矯正に注目が集まっている側面もあります。
一部のコンサルティング会社では、
「小児矯正は競争がまだ少なく、収益性も高い」
「導入のハードルが下がってきており、今後の成長分野になる」
といったアプローチで、矯正未導入の歯科医院に向けた提案が活発化しています。
そのため、最近では「導入しやすい矯正装置」を活用し、比較的短期間で治療を始める医院も増えているのが現状です。
もちろん、そこに悪意があるわけではありませんし、丁寧に取り組まれている先生方もたくさんいらっしゃいます。
ただ、親としては、“何のために始めた矯正治療なのか”を知ったうえで医院を選ぶ姿勢が大切だと思います。
最後に
お子さまの矯正は、「ただ歯をまっすぐにする」だけのものではありません。
咬み合わせ、発音、あごの成長、さらには将来の全身の健康にまで関わる、大切な医療行為です。
だからこそ、「矯正を始めること」ではなく、
「納得して、信頼できる医院で始められること」を最も大切にしていただければと思います。
私たちも、そうした医院のひとつでありたいと日々努力しています。
いつでもご相談をお待ちしております。