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最近、当院(のばた矯正歯科 光明池)にも
「子どもが小学生なのですが、マウスピース矯正はできますか?」
というご相談を多くいただくようになりました。
以前の私たちであれば、「一期治療では基本的にマウスピース矯正は使用しません」とお答えしていたかもしれません。
しかし現在では、治療機器の進化や院内体制の変化により、一部の症例でアライナー(マウスピース型矯正装置)を選択肢に入れることも可能になってきました。
なぜこれまでアライナーは避けていたのか?
一期治療とは、乳歯と永久歯が混在する6〜10歳前後に行う治療で、
主な目的は「顎の成長バランスを整え、将来の歯並びを導くこと」です。
従来は以下のような装置が中心でした:
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顎外固定装置(ヘッドギアやフェイスマスク)
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急速拡大装置(RPE)による上顎の幅のコントロール
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筋機能訓練装置による舌や口腔周囲筋の改善
一方で、アライナーは「歯を並べる」ことに特化した装置であり、骨格の誘導を目的とする一期治療には適さないとされてきました。
また、お子さまの生活習慣上、1日20時間以上の装着を安定して行うのが難しいという課題もありました。
当院の考え方が変わった背景
● 技術革新による精密な治療計画が可能に
最近では、アライナー矯正用のスキャン技術やAIによる設計ソフトの進化により、
軽度な歯の乱れや前歯の並びをピンポイントで整える治療が非常に精密に行えるようになってきました。
● 院内で製作可能な“インハウスアライナー”を導入
のばた矯正歯科 光明池では、アライナーを院内で設計・印刷・製作できるシステム(インハウスアライナー)**を導入しています。
これにより、
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急成長期の変化に応じて柔軟に再設計・再製作が可能
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治療コストの軽減
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短期間で装置を提供可能
といった利点があり、一期治療の一部段階にアライナーを活用する道が開かれました。
● ご家庭の協力で治療の成功率が向上
特に光明池地域では、子ども想いで熱心な保護者の方が多く、
「装着時間をしっかり管理できます」とご協力いただけるケースが増えています。
また、目立ちにくい治療方法に魅力を感じて「これならやってみたい」と前向きなお子さまもいらっしゃり、モチベーションが治療成功に直結しています。
アライナーを使うのはどんなケース?
当院では、一期治療すべてをアライナーで行うわけではありません。
以下のような一部の適応症例に限定して使用しています:
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拡大装置で顎を広げたあと、前歯の軽度な排列を整えたい場合
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顎外固定装置で骨格バランスを改善後、小さなスペースの確保や保隙をしたい場合
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成長期の観察中に一時的に前歯の位置だけを修正したいとき
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将来の本格治療(永久歯列完成後)に備えた前段階的アプローチ
まとめ|柔軟な対応ができる今だからこそ、最適な治療選択を
一期治療におけるアライナーの使用は、数年前であれば「選択肢に入らない」ものでした。
しかし今では、装置の進化と院内体制の変化により、条件を満たせば安全かつ効果的に使える選択肢となってきています。
和泉市・光明池で小児矯正を検討されている方には、
「今のお子さまの状態にとって何が最も良いか」を一緒に考えながら、
個別最適化された治療プランをご提案いたします。